自治体の取り組みで活性化!面白いアイデアが必要なワケ
日本には少子高齢化や若者が都市に進出してしまうなど、多くの問題があります。少子高齢化では、働き手がいなくなるほか税収が見込めないなどの壁に当たるでしょう。民間企業も雇用の受け皿として機能していますが、求人数や職種の多い都市部に若者が流れてしまうことも。
そこで近年高まっている動きが、地方創生です。特に民間と地方行政が一緒になって観光を盛り上げようとする動きが高まっているように思えます。そこで今回は観光や街づくりなどで面白い取り組みをすべき理由についてフォーカスしましょう。
官民協働とは?
地域が抱えている問題を行政と民間企業が連携や協力をして、解決していく動きが官民協働(官民連携、公民連携)です。
民間企業が持つノウハウと行政の安定した拡散力やエビデンスを合わせれば、飛躍的に町おこしができることから注目されている手法の一つです。
自治体の取り組み次第で地域活性化できる
多くの子どもが都心に出てしまう、なかなか地元に戻ってきてくれないほか、そもそも子育て世帯が住み着かないなどの理由で、子どもがいない高齢化を迎えている地域は少なくありません。
若者や子育て世帯を呼び寄せて定住させる狙いはもちろん、一時的に財政を潤わせるためにも、観光誘致などに力を入れなくてはなりません。
これには地域にもともとある伝統文化や自然、観光地を有効活用する必要があるでしょう。またそのような目ぼしい資産がない場合は、プロモーションをかける必要があります。
地域活性化は政府も前向き!面白いアイデアで盛り上げよう
2014年ごろ安倍内閣では、全国各地の自治体で地域活性化を促すため「まち・ひと・しごと創生法」を議決しました。これにより多くの人が地方創生という言葉を聞くようになったでしょう。
現在「まち・ひと・しごと創生法」は終わりを見せたものの、形を変えてSDGsとして残っています。SDGsでは、都市部に人口が集中すること、その結果地方の良いところが衰退してしまうことを防ぐように各地が頑張っています。
近年はSNSが盛り上がりを見せていることから、面白くユニークなものが拡散されやすいです。
これまでのお堅い行政のイメージをくつがえすようなキャッチーさ、ポップさで注目を浴びている市町村もあります。
地域の活性化へ!取り組みを面白くすべき理由4つ
地域の活性化に向けて、官民協働で取り組みを面白くすべき理由について紹介しましょう。
プレスリリースを打つことができれば
まず面白くてユニークな取り組みは、プレスリリースなどでニュース性を担保できます。プレスリリースに取り上げることができれば、ニュースをはじめとするマスメディアにアピールできるほか、各位で取り上げてもらうことができ広告費がそれほどかかりません。
観光客を多く呼び込める
知らない街に興味を持つためには、まずはそこに出向くような目的が必要です。観光客に来てもらうために、まずは自分の市町村に何があるのかを知ってもらう必要があるでしょう。
たとえば歴史的な文化財が多くある市町村だったとしても、国民や海外の方がみんなその歴史に興味があるわけではありません。誰もが知っているキャッチーさを取り入れ、まずは出向いてみたいと思えるようなきっかけ作りが大事になります。
移住者を増やせる
面白い取り組みをすることで、SNSなどで取り上げられる機会が増えるほか、その投稿で議論が生まれます。これにより関係人口が増えて、実際にその地域に住む人と住みたい人の交流が盛んになるでしょう。
誰だって知らない街にいきなり引っ越すのは勇気がいることです。しかし知り合いや何回か足を運んだことがある場所だったらどうでしょうか。いくらかハードルが低くなるはず。
地域のふれあいを打ち出したり、スローライフをアピールするなどすると良いでしょう。
新しい雰囲気を街に取り込める
高齢者には高齢者の良さがありますし、これまで活発に行われてきた文化にもその良さがあります。一方で新鮮さ、目新しさも人々にとっては必要で、これは大きな刺激となって日々を楽しくするでしょう。
たとえばシャッター街となった商店街に若者が来ることによって、おしゃれなカフェやパン屋ができたり、新しいスイーツなども流行るかもしれません。結果それまで住んでいた地域の人たちも買い物に盛んに出て、交流が増えるほか健康寿命を伸ばすこともできるかもしれません。
新しい雰囲気や取り組みを行うことで、若者を呼び込み新たな地域として生まれ変わることもできるでしょう。
地方の取り組みで面白いアイデア4選
これまであまりうまく地域を打ち出せなかったような地域に、いきなり魅力をアピールしてもらったりアイデアを出してもらうことは簡単ではありません。そこで地方の取り組みで実行できそうな面白いアイデアについて紹介します。
ゆるキャラ、アニメの聖地やVTuberにも注目する
たとえばゆるキャラでその地域の特産品やチャームポイントをアピールする方法もあります。可愛らしく覚えやすいことから、そのキャラクターに固定のファンがつき、観光誘致に成功するパターンはこれまでいくつかの地域で見られている成功例です。
目立った観光地がなくても、ゆるキャラにちなんだグッズや食品を売り出すことができるので、経済効果にも貢献します。キャラクターがもつ親しみやすい雰囲気は、多くの人の心を掴み、興味をもってもらうのに役立つでしょう。
近頃では映画やアニメに出てきた実際の商店や学校なども聖地として人気があります。大好きな作品の中に登場した建物を実際に確かめたい人も多くいるものです。
ここにキャラクターのパネルを飾ったり、オリジナルのグッズなどを販売するなどの工夫をすると経済が潤うでしょう。
また目ぼしい有名人やアニメの聖地でなくてもVTuberなどを起用すれば、その地域の宣伝を行ってくれます。
もともと多くのファンがついているVTuberに頼んで、その地域をアピールしてもらうと良いでしょう。
誰もが知っているゲームで町おこし
たとえばある市町村では、世界的に有名なゲームの聖地として人気があります。それも建造物ではなく、山などの大自然そのままがゲームの舞台になっているのです。この豊かな自然を見ようと海外から多くの観光客が訪れるそうです。
デジタルメディアでさらに市民とコミュニケーションを図ることが求められます。公式のSNSを立ち上げるほか、サブメディアのような存在のサイトがあればさらに幅広く広報することができます。
公式サイト以外にも行き来できるようなカジュアルなサイトがあると、読んでいて楽しいものになるでしょう。
地域ブランディングで健康を謳う
ある市町村では、長年予防医療に取り組んできたことから、平均寿命が高く一人当たりの国民健康保険医療費が低く抑えられていることが強みとされていました。
一方で健康を地域経済に結びつけるのがこれまで難しく、上手くいかせて活かすことができなかったのです。
しかし「健康長寿のまち」としてブランディングをし、たとえば落語で保健や医療の歴史を紹介する動画を発信するなどして経済成長につなげています。
滞在型観光で活性化
一定の日帰り観光客を呼び込むことはできるのに、滞在してもらえないことを悩んでいた市町村もあります。
これにより観光資産である湖に着目。その湖を周遊するサイクリングなどの整備をし、実際に官民協働でレンタサイクルなどの整備を進めました。
またもともとの場所にも注目。これまで打ち出しきれていなかった空港からの利便性もアピールし成功したパターンです。
整備などは行政が担い、実際のサービスやアフターケアは民間に任せるなどして上手く体裁が取れています。
このような仕組みを「PPP/PFI」といいます。
自治体の取り組み事例
愛知県刈谷市
謎解きをしながら地域の魅力を伝える刈谷満喫ナゾめぐり
市制施行75周年(令和7年)に向け、その機運を盛り上げるため、市内各所に設置した謎解きスポットを巡ることで、刈谷市の歩みや魅力を知ってもらうイベントを実施しました。
官民協働でさらに地域を盛り上げよう
地域の活性化には行政と民間の協力がなくてはならないキーになります。まずはどのような問題を解消したいのかをリストアップし、その結果どのようなアクションを取るのかを大切にしましょう。できることから小さく始め、広報をどんどん広げていくのが成功のコツです。
サイネックスでは、予算削減と情報発信を両立させた「わが街事典」などをはじめ、多くのプロモーションをお手伝いしてきました。ぜひ地域創生のお手伝いをさせてくださいね。